むし歯治療
「削る量を抑え、歯を長持ちさせる」むし歯治療
「冷たいものがしみるけれど、痛みが一時的だからとつい先延ばしにしている」
「過去に治療した場所がまた痛む。何度も再発を繰り返すのはなぜだろう」
「歯を大きく削られたり、抜かれたりしてしまうのではないかという恐怖心がある」
むし歯の症状に気づきながらも、こうした不安や過去の苦い経験から、歯科医院への足が遠のいてしまっている方は少なくありません。
等々力駅徒歩1分の新開歯科医院では、患者さまのこうしたためらいやストレスを解消し、納得して治療を受けていただける体制を整えています。
その要となるのが、院内には診療室が1部屋、診療台が1台しかなく、並列診療を一切行わない「一対一の診療スタイル」です。ご予約いただいた時間はあなた専用の貸し切り空間となるため、他の患者さまの目や音を気にすることなく、お口のお悩みを安心してお話しいただけます。
人工物の限界と天然歯の価値を熟知した補綴(ほてつ)出身の院長が、あなたの呼吸に合わせながら、歯の削る量を最小限に抑える「MI治療」を実践します。
新開歯科医院が実践する「MI治療」とは
当院では、むし歯治療においてMI(Minimal Intervention:ミニマル・インターベンション=最小限の侵襲)という概念を治療の根幹に据えています。
歯の寿命を延ばすための「削らない・抜かない」選択
一度削ってしまった天然の歯の組織は、二度と元の状態に再生することはありません。
また、歯は削れば削るほど構造的に脆くなり、将来的に破折(ひび割れや破断)を起こしたり、再びむし歯になったりするリスクが高まります。
つまり、天然歯の寿命を延ばすためには、「いかに初期段階でむし歯の進行を止め、治療が必要な場合でも削る量を最小限に抑えるか」が重要です。
当院では、拡大鏡やう蝕検知液などのツールを用い、健康な歯の組織を可能な限り残し、病変のある部分だけを精密に取り除く処置を行います。
当院のMI治療に関する詳細な設備や具体的な取り組み、症例等については、「削る・痛みを抑える工夫」にて詳しく解説しておりますので、併せてご覧ください。
むし歯の再発(2次カリエス)を防ぐ重要性
むし歯治療において、多くの患者さまを悩ませるのが「過去に一度治療して詰め物や被せ物をした場所が、再びむし歯になる」という現象です。これを歯科医学用語で「2次カリエス(二次う蝕)」と呼びます。
成人が受けるむし歯治療の多くは、新規のむし歯ではなく、この2次カリエスであるといわれています。詰め物や被せ物(人工物)と、ご自身の天然の歯との間には、目に見えないほどの微細な「隙間(ギャップ)」が生じることがあります。
治療から年月が経ち、接着用のセメントが唾液によって溶け出したり、噛み合わせの圧力によって人工物が変形したりすると、その隙間からむし歯菌が侵入し、内部で静かにむし歯が再発します。
2次カリエスの怖さは「気づきにくさ」にある
2次カリエスは、人工物の「下」や「内側」で進行するため、外側からは視認しづらいという特徴があります。
また、過去の治療で神経を抜いている歯の場合、むし歯がどれだけ深く進行しても痛みを感じません。
そのため、気づいた時には歯の根元までボロボロになっており、最悪の場合は抜歯を余儀なくされるケースもあります。
当院では、この2次カリエスを発生させないために、精密な診断と、歯と人工物を密着させる精度の高い修復処置に力を注いでいます。
補綴(ほてつ)出身の院長だからこそできる、精密な修復治療
2次カリエスを防ぎ、治療した歯を長持ちさせるためには、むし歯を削った後の「穴を埋める処置(詰め物・被せ物の適合性)」の精度がすべてを握っています。当院の院長は、大学卒業後に日本大学歯学部補綴学教室(クラウン・ブリッジ学講座)に在籍し、長年にわたりこの分野を専門的に研究・実践してきました。
補綴とは、むし歯や破折、あるいは抜歯によって失われた歯の組織や機能を、クラウン(被せ物)、インレー(詰め物)、ブリッジ、入れ歯などの人工物を用いて補う治療分野です。
補綴の専門知識がもたらす患者さまへのメリット
補綴学を深く修めてきた院長が治療を行うことで、患者さまには以下のような実質的なメリットがあります。
高い適合性(フィット感)
歯と詰め物の間に生じる隙間を極限までなくすため、削り方の形(支台歯形成)や型取り(印象採得)の工程を精密に行います。
隙間がなくなることで、2次カリエスの原因となる細菌の侵入を長期間にわたって防ぎます。
正しい噛み合わせの再構築
歯の形を単に復元するだけでなく、上下の歯がどのように噛み合うかという「顎の運動(顎咬合学)」を考慮して設計します。
噛み合わせのバランスが整うことで、特定の歯に過度な負担がかかるのを防ぎ、詰め物の破損や歯の破折を予防します。
人工物の限界を知るからこその天然歯保護
人工物の性質や接着セメントの経年劣化のメカニズムを熟知しているからこそ、「どのような設計にすれば最も長持ちするか」を逆算して治療プランを立てることができます。
また、人工物が天然歯に及ばない理由を科学的に理解しているため、安易に歯を削らないMI治療への意識が必然的に高くなります。
当院の「並列診療をしない」スタイルは、この精密な補綴処置に必要な時間を十分に確保するためにも、不可欠な診療形態となっています。
むし歯の進行段階(CO〜C4)と治療内容・費用目安
むし歯は、その進行度合いによって「CO」から「C4」までの5段階に分類されます。
それぞれの段階における歯の状態、具体的な治療内容、通院回数、および費用(治療費)の目安は以下の通りです。
【C0】初期むし歯(要観察歯)
歯の表面の「エナメル質」からカルシウムやリンなどの成分が溶け出し(脱灰)、表面が白く濁ったり、茶色っぽくなったりしている状態です。まだ歯に「穴」は空いておらず、痛みやしみなどの自覚症状は一切ありません。
この段階では、歯を削る治療は行いません。適切なブラッシング(お口の清傷)とフッ素塗布を行うことで、唾液に含まれる成分による「再石灰化(さいせっかいか)」を促し、元の健康な歯の状態に戻すことが可能です。当院では、患者さまのプラークコントロール(歯垢の除去状態)をチェックし、一人ひとりに合った正しい歯磨き方法の指導と、医院での専門的なクリーニングを行います。
通院回数の目安 |
定期検診・メンテナンス内での対応(通常1回〜継続的観察) |
治療費の目安 |
保険診療(3割負担の場合):約1,500円〜3,000円 |
【C1】エナメル質のむし歯
歯の最表面にある硬い「エナメル質」が酸によって溶かされ、小さな穴が空いてしまった状態です。エナメル質には神経が通っていないため、冷たいものが一時的にしみることがあるものの、基本的にはまだ痛みを感じません。
むし歯になってしまった部分だけを最小限に削り取り、その穴に「コンポジットレジン(歯科用プラスチック)」と呼ばれる白い素材を直接詰め、特殊な光を当てて硬化させます。レジンは歯の削る量を最小限に抑えられる特性があり、当院のMI治療において非常に有効な素材です。ペースト状の状態で歯に詰めるため、複雑な形の穴にも適合しやすく、その日のうちに治療が完了します。
通院回数の目安 |
1回(むし歯の個数や部位により、複数回に分ける場合もあります) |
治療費の目安 |
保険診療(3割負担の場合) |
【C2】象牙質(ぞうげしつ)のむし歯
エナメル質の下にある「象牙質」までむし歯が進行した状態です。象牙質はエナメル質よりも柔らかいため、むし歯の進行スピードが速くなります。また、神経(歯髄)につながる細い管が通っているため、冷たいものや甘いものが「しみる」「痛む」といった明確な自覚症状が現れます。
治療としては、まずむし歯に冒された象牙質を確実に取り除き、削った穴の大きさや場所によって、治療法が2種類に分かれます。
コンポジットレジン修復(即日完了)
穴が比較的小さい場合、C1と同様にその場でレジンを詰めて終了します。
インレー修復(型取りが必要)
歯の隣の歯と接する面(隣接面)までむし歯が広がっている場合や、噛み合わせの圧力が強くかかる場所の場合、その場で詰めることが難しいため、歯の型取りを行い、外側の技工所で精密な「詰め物(インレー)」を作製します。
型取りをした日は仮の詰め物をし、次回のご来院時に完成したインレーを接着セメントで固定します。
素材は、保険適用のメタル(銀歯)のほか、2次カリエスリスクを抑え、見た目も天然歯に近い自費診療のセラミックやゴールドを選択することも可能です。
通院回数の目安 |
レジン修復の場合:1回 |
治療費の目安 |
保険診療(3割負担の場合) |
【C3】神経まで達したむし歯
むし歯が象牙質を完全に突き破り、歯の中心部にある神経や血管の通り道(歯髄)まで到達した状態です。激しい炎症(歯髄炎)を起こすため、冷たいものだけでなく熱いものがしみたり、何もしなくてもズキズキと激しく痛む「自発痛(じはつつう)」が現れたりします。夜も眠れないほどの強い痛みを伴うのがこの段階です。
この段階になると、歯の神経を残すことが困難な場合が多く、「根管治療(こんかんちりょう・歯の神経の治療)」が必要になります。麻酔を施した上で、汚染されてしまった神経や血管をきれいに除去し、細い管(根管)の内部を何度も洗浄・消毒します。根管内が完全に無菌化されたことを確認した後、再び細菌が侵入しないようガッタパーチャなどの根管充填材を隙間なく詰め込みます(根管充填)。その後、歯の土台(コア)を構築し、その上から全体を覆う「被せ物(クラウン)」を装着して、噛む機能を復元します。
通院回数の目安 |
根管治療単体:3回〜5回程度 |
治療費の目安 |
保険診療(3割負担の場合) |
【C4】歯冠(しかん)が崩壊した末期のむし歯
歯の地上に見えている部分(歯冠部)がむし歯によってほとんど溶けてなくなり、根っこ(歯根)だけが残っている状態(残根状態)です。神経がすでに死滅しているため、一時的に痛みが治まることがありますが、決して治ったわけではありません。放置すると、根っこの先端に膿の袋(根尖病巣)ができ、今度は激しい痛みや腫れを引き起こしたり、細菌が血管を通じて全身に回ったりするリスクがあります。
歯の根っこの強度が残っており、器具を維持できる場合は、C3と同様の精密な根管治療を行い、長い土台を立てて被せ物(クラウン)を装着し、歯を残す努力をします。
しかし、根っこの深い部分までむし歯が進行している場合や、根っこが縦に割れてしまっている(歯根破折)場合は、残念ながら「抜歯(歯を抜くこと)」を選択せざるを得ません。抜歯を行った後は、失われた部分の噛む機能を補うために、両隣の歯を削って固定する「ブリッジ」、取り外し式の「入れ歯(義歯)」、もしくは人工の根を埋め込む「インプラント(※高度医療機関連携)」などの補綴治療への移行を検討します。
通院回数の目安 |
歯を残せる場合(根管治療〜被せ物):6回〜10回程度 |
治療費の目安 |
保険診療(3割負担の場合) |

